サラスバティ・ビーナ
ビーナはインドの楽器。インドの南方で盛んに演奏されている。
棹(ネック)があって共鳴胴で音を響かせるという構造はリュート属として分類できるのだけど Veena はもともと「弦楽器」としての総称であるので、ビーナと名の付く楽器はたくさんある。
龍の彫刻が施されたこの楽器はヒンズー教の女神の名をつけて、サラスバティ・ビーナと呼ばれている。サラスバティとは芸術や学問の神様。日本には七福神の弁財天として伝わっている(弁天さまは琵琶をひいているけどね)。
ビーナの特徴は、共鳴器が二つ付いていること。サラスバティ・ビーナはヘッド近くにもう一つ共鳴器をつけている構造になっているが、ビチトラ・ビーナやルドラ・ビーナは、同じ形状の共鳴器が二つ付いている。
ビチトラ・ビーナ、ルドラ・ビーナは、その形状から日本の琴などと同じチター属に分類されることになるだろう。
片方の共鳴器を肩にかついで、とても窮屈な姿勢で演奏する。大きな共鳴器がついている低音楽器。