ネックとボディの間にある飾り(?)。私には、こんな風に見える・・・・・どんな風に見えるかというと・・・・・そう、比較的綺麗な水が流れている小川。夏の日の日照りのキツイ午後、その川底の流れの緩やかな場所にある、苔の生えた石をよいしょと持ち上げると、なんかその辺に10匹ほどの虫がいて、その虫は、ひょいひょいと泳ぐためのヒレのような、触覚のようなものがついていて不器用にではあるが逃げていく。いや、水中の酸素を取り入れるためのエラかもしれない。昆虫の幼虫なのかな、とか・・・。この飾り。そんな形をしていないかな。
私にはそんな風に見える。ラワープを何度みてもそんな様に見える。こだわりのあるデザインなのだろうけど、私にはこのデザインが成り立った歴史がよく分かっていないので、なんとも失礼このうえないコメントになってしまうのであった。
ラワープは、中国の西の果て、新疆ウイグルあたりで演奏されており、漢字では「熱瓦甫」または「熱瓦普」と書く。半球のボディに動物の皮を張ってある。ヘビ皮を張ってあるものもある。大きさも様々で弦の数も様々。ペンペンペンとメロディを弾くのであるが、メロディの高低は、ほとんど1本の弦で行う。他の弦は共鳴用かベースとなる音を鳴らす。
新疆ウイグルには弦・打・管と様々な楽器があるが、ペルシャ(今のイランまたはその周辺)の楽器が伝来したと思われるものが多い。ひょっとしたら、火不思(ホーブスー)や三弦(サンシェン)もこれらの影響を受けて出来上がった楽器ではないかとも想像する。ということは、日本沖縄の三線(さんしん)も三味線もペルシャ起源ということになるが・・・どうなんだろう。