政治、歴史にはまったくもって詳しくはないのだけれど、ウクライナでは なんか難しいことがあれこれ起こっている。
そんな中、楽器だけに目を向けると、そんなややこしい出来事なんかは関係なく人々は楽しく楽しく音楽を楽しんでいるようだ。このギャップは、世間知らずの私からすると どういう仕組みで世の中が出来上がっているのかわからなくなる。
さてさて、あんなこんなで色々とあったりするけれども、楽器事典としてウクライナの弦楽器を三つ紹介。
この三つの共通点は、ネックがあるのだけれど、チターや箏なんかと同じように音響ボディにも弦が張ってあるということ。
コブザやトルバンは古い楽器で、あまり使われていないようだ。現在ではバンドーラという名のちょっと大きめの弦楽器が歌の伴奏として大活躍している。
このバンドーラ。ネックがついているけど、すべて解放弦ではじくので、ハープやチターの仲間といったほうが正しいかもしれない。
コブザ Kobza 16世紀ごろに活躍した古い楽器。kobza または、それに似た名前は、東ヨーロッパや西アジアでは弦楽器の名前としてよく使われておりちょっと紛らわしい。 ウクライナのコブザはバンドーラとも呼ばれるようになり、現在の新しい楽器にバンドーラの名は引き継がれている。 |
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トルバン Torban ボディにも弦がはられていて、さらに共鳴弦が張られた長いヘッドがついてる。 コブザに リュート や テオルボ の要素を取り入れたのだと思われる。Ukrainian theorbo(ウクライナのテオルボ)とも呼ばれるのはそのあたりからきているのだろう。 |
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バンドーラ Bandura 大きなボディにはずらりと弦が張られており、ネックの部分には12本ほどの弦が張られている。この弦はすべて解放弦ではじくので、分類するならばチターやハープに属するとしたほうがよさそうだ。 歌の伴奏でよく使われて、新しい楽曲にも登場するようになってきた。 |