ラバーブと名の付く弦楽器は世界各国にあって、指で弾くもの、弓でこするものとがあり、形や作りも様々。もともとラバーブは現在のイランやアフガニスタンあたりが元祖のようだ。
数あるラバーブの中で指で弦を弾くタイプのラバーブがインドに伝わったのがサロードだと云われている。インド流に数々の改良が加えられたのだろう。
共鳴弦がいっぱいいっぱい付いているのはインドの楽器の特徴であるが、サロードも例にもれずいっぱいいっぱいだ。ビリビリと弦を響かせて音に雑音を与えるジャワリという仕組みもインドの弦楽器に多く見られる。
そんなインド楽器の中で、サロードがサロードとしての特徴といえば指板が金属ということだろう。太刀魚みたいに光っている指板にはフレットがない。
左の指は弦の上を滑らすように行き来する。一音一音が滑らかにつながる。