2016/07/07

ギター

音楽の三要素である「旋律」「和音」「リズム」を持ち歩ける楽器。管楽器なら口がふさがってしまうが、弦楽器なので、口が空いてて唄が歌える。
しかも大量生産されているので安価だ。ちょっとアルバイトした金額でも買える。安物でも適当にいい音を出してくれる。
ギターの世界的普及はこのあたりにあるのだろう。
ギターそのものも、演奏方法も多様に発展してきた。そんないろいろなギターの種類を紹介しましょう。

クラシック ギター
クラシック ギター (classic guitar)
クラシック ギター (classic guitar)
 まず、クラシックギター。この形状はスペインで完成した。
ガットギターとも呼ばれているが、実際にはガット弦(羊の腸)を張ることはなくナイロン弦が使われている。
古典的な楽曲の独奏はもちろん、クラシックの名が付いてはいるものの、ジャズ、ボサノバ、ポップスなど新しい音楽にどんどん使われている。
しっとりとした低音、まろやかなのにシャッキリ感がある高音など、スチール弦のアコースティックギターには無い心地よい音質は時代を超えて人気がある。

クラシック10弦ギター 
クラシック10弦ギター (10-string guitar)
クラシック10弦ギター (10-string guitar)
 10弦ギターは、6弦のクラシックギターを拡張し、音響性能を上げたのが10弦ギター。
低音部を増強し共鳴により響きが増すように作られている。ただし、独奏に使われるだけであり、新しい音楽には使用されず、そんなに普及しているわけではない。こだわりのクラシックギタリスト専用といったところか。

フラメンコ ギター 
フラメンコ ギター (flamenco guitar)
フラメンコ ギター (flamenco guitar)
 フラメンコギターもナイロン弦のクラシックギターが基本であり、特別大きな変更があるわけではない。
フラメンコは古典的なクラシックギターの演奏方法に比べて、少々荒っぽい演奏やモーレツな速弾きなどが多いため、これらの演奏に合うように作られている。
胴体がちょっと薄く、弦高(指版と弦の隙間)が低く調整されているのが特徴。表面板を叩く演法もあったりで、のゴルペ板というガードを張り付ける場合もある。

アーチトップ ギター
アーチトップ ギター (archtop guitar)
アーチトップ ギター (archtop guitar)
 アーチトップギターは、表面板がアーチ状(膨らんでいる)になったギター。ピックを使ってジャンジャカならすスチール弦のギターとして、アメリカで生まれた。

アコースティックギター
アコースティックギター (acoustic guitar)
アコースティックギター (acoustic guitar)
 アコースティックギターというと、この楽器を指す。数多くのメーカーやブランドが出回っているがアメリカのマーチンやギブソンの形状を模したものが多い。
略して「アコギ」で通じるギターであって、このスタイルのギターが一番に普及している。日本でフォークギターと呼ばれているのはこのギター。

アコースティック 12弦ギター
アコースティック 12弦ギター (12-string guitar)
アコースティック 12弦ギター (12-string guitar)
 12弦ギターは、スチール弦のギターで、弦を2本づつ組にして6セット配置したギター。
弦が12本あるだけあって幅の広い音。全体の鳴らしてコードを弾くとにぎやかで散らかった音ではあるが、この散らかった音がなかなかいい感じを出す。単音でメロディをひいても独特の響きを出してくれる。

リゾネーター ギター
リゾネーター ギター/ ドブロギター/ナショナルギター
リゾネーター ギター (resonator guitar)
 リゾネーターギターは、音を大きくするのが目的で音響ボディに金属の板が組み込まれている。
ボトルネックを使うスライド奏法では、音量が小さくなりがちであるが、リゾネーターギターは音量が大きいのでスライド奏法でよく使われる。「ドブロギター」とか「ナショナルギター」とかのメーカー名、ブランド名で呼ぶことも多い。
ちなみに「リゾネーター」とは、共振器のこと。

エレクトリック ギター(セミアコースティック
エレクトリック ギター / セミアコースティック ギター (semiacoustic guitar)
エレクトリック ギター
セミアコースティック ギター (semiacoustic guitar)
アーチトップギターにエレクトリックなピックアップを付けたもの。セミアコースティックギターは、本体音響胴が薄く薄く作られているので、半分アコースティックです、といういうわけで semi が付いている。

エレクトリック ギター(ソリッド
エレクトリック ギター / ソリッド ギター (solid guitar)
エレクトリック ギター
ソリッド ギター (solid guitar)
本体が音響構造になっていなくて solid(個体 塊)。アンプが無ければ音が出ない(ほとんど響かない とても小さな音は出るが)。音の増幅は弦の振動を電気的にピックアップで拾う。
「エレキギター」と短縮して呼ぶこともあり、単に「エレキ」と言うだけで、このギターを指したりもする。
アンプで増幅するため、音質やサスティーン(音の持続)など自由な出力が可能。また、弦の張りが弱めなので指板上で弦を捩じ上げて音高を変えるベンディング(チョーキング)を大胆に表現できる。